もくもくろぐ

技術力

Apple Watch を使って丸5日が経った。

(主に買ってない人から)賛否両論ある Apple Watch。発売日に買ってから今まで使用した感想を書く。24日は夕方受け取ったのでだいたい5日分。たまには信者っぽく書こうと思う。

革新は意識の外からやってくる

まず僕がいいたいのはこれだ。「○○ができたらなあ」「スペックがなあ」とかいう話は一切聞く気にならない。一般人が望むことが実現できたとしても、そのモノ自体に真新しさは全くないだろう。

Appleの新しいデバイスは革新をもたらす。
革新とは、我々の生活を変えるものである。

Appleは次世代の生活スタイルの提示をしており、その道具としてのデバイスがあると考えている。
もちろんそこに合う合わないはあるのでそこを批判されるのはよろしいと思う。
ただし、そこにスペックは関係無い。

発売前の情報から「こんなことができるだろう」と考えたり、予約するときに数分触って「こんな感じなのか」と考えたことと、実際につけて数日生活をするのでは視点が全く異なる。
ちらっと見たり触ったりすることは一瞬の「経験」であり毎日つけていることは「生活」である。
そのデバイスの便利さは思いもよらぬところから発見され、生活は変化するのだ。

使い方

前情報ではクラウンをくるくる回したり小さい画面をタップしていろいろなアプリをiPhoneの代わりに使うのだと思っていた。しかしそれは滅多にしない。なぜなら

  • 左腕をあげたままにしているとすぐ疲れる
  • 両手がふさがる
  • Appの起動に時間がかかる

という点がある。
1点目は実際に腕を上げてみればわかるのだが、10秒くらいで疲れてくる。つまりそれ以上操作を続けることは難しいのだ。
2点目は両手が空いているときにしか操作できないということだ。手ぶらでいる時間はそんなに多くない。
3点目はBluetoothゆえの問題だろう。しかしAppleはそれでもApple Watchを発売した。この問題はクリティカルでないと判断したのだ。ではどのように使うか。

  • ちらっと見る
  • 自動で計測される

つまり、「何も操作しない」という状態がApple Watch にとって自然な状態であるということだ。グランスでさえ起動にスワイプが必要でわずらわしい。左腕をあげる動作だけでなにが起きたかわかる、ということでないと成り立たない。
そもそも操作時間が確保できるようなときは iPhone を取り出すので、なにかの進捗を確認したり、とっさの通知に反応したりするということができればよいのだ。時計って時間を確認するだけのものだしね。
時間の確認と通知の確認。それに電話。これは右手が両手がふさがっていてiPhoneを取り出せないときに通話できてとても助かった。

これだと通知マシンになるが、加えて「自動で計測される」ことが生活を変えた。

ライフログ

寝るときと風呂に入る時以外身につけているものなので、自分の生活をApple Watchは見ている。これが「アクティビティ」だ。
消費カロリー、エクササイズ、スタンド(立っている時間)の三点が定めた基準に達しているかを常に計測している。達成するとメダルがもらえるが、このメダルは条件が微妙だししょっぱいのであまり期待していない。

僕は普段運動しないので、まずは一番低い達成条件でやってみた。これは一週間ごとに再設定できるようで、いまのところそのままである。
最初の2日間は立仕事をする必要があったため、一日中立っていたので消費カロリーとスタンドは余裕でクリアしたがエクササイズは未達成だった。早歩き以上の運動を30分しなければいけないらしい。

3日目は自転車に乗った。往復で40分ほどだった。しかし一日を終えてエクササイズは17分。自転車は計測できないのだろうか。疲れてよく寝ていたためスタンドも未達成だった。

4日目は帰省をした。新幹線に長いこと乗っていたのでエクササイズ、スタンドは未達成。自転車を持ってきたのでだいぶ疲れたが。

5日目は自転車に乗った。ここではじめて「ワークアウト」アプリを使うことにした。あらかじめ用意されている運動の種類を選ぶと、それに合わせて最適な計測をしてくれるらしい。「サイクリング」を選び、カロリー目安はよくわからなかったので時間で「1時間」に設定した。するとエクササイズが達成されはじめ、1時間終わったあとでは200%の達成度になった。
5日目にしてすべての項目を達成することができた。うれしい。

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変わる生活

僕にとって Apple Watch は時計であり、健康器具だ。それ以外の機能はおまけだと考えている。

1日が始まると強制的に測定されるアクティビティをどうしても全部達成させたいという気にさせられる。そうして積極的に自転車に乗るようになったし、イングレスをするときも「ワークアウト」で計測をさせていきたいと思っている。さらに、イングレスをしながら時間を確認できるようになった。

どうでもいい通知は Apple Watch で確認して iPhone を取り出さずにおしまいだ。

Apple Watch は「インターネットの引きこもりを外に出す」デバイスなのではないかと思った。
iPhone を取り出す回数は減ったし、運動をする機会は増えた。人間的に健康になれる気がとてもしており、最高のデバイスを手に入れてしまったと思っている。
1年後はたくましい雲になっていることを期待している。

アプリを作るとしたら

一応 iOS の開発者なので、何ができるかを考えている。
前述のように操作させる系は絶対によくない。リモコン系もあまりうまく操作できなかった。閲覧系ならよい。(インスタグラムは微妙な空き時間によく見る)ということで、

  • PUSH通知でお知らせする
  • 作業の進捗が一目でわかる

というようなアプリならよさそう。どこかで聞いたことあるな
とにかくチラ見で済むものが Apple Watch アプリに向いているといえる。

グランスに1スワイプ必要なのが本当にダメなので、3rdパーティアプリも盤面のカスタムするところに何か表示させてくれたら、一目で見る場所に表示できる情報がよりカスタムできるのかなと思った。

万人に向けて

最後に、体が悪い叔母と話をして思ったのだが、腕が思うように動かない人は時計型デバイスが使えないということだ。両手を同時に使えない人にクラウンを操作させたりタップさせたりするのは無理だし、ろれつが回らない人にSiriを呼び出させるのは無理だ。アクセシビリティで視覚と聴覚は助けがあるが、身体的な問題の解決ができないというのは大きい問題だなと考えさせられた。
そうしたら次は眼鏡型デバイスかな。